ナクジャ・インターン?
午前に人工呼吸器のミーティングが入ることになり、ラズパイのAD変換だけは実装しとこうと思ってプログラミングに精を出す。ラズパイでのAD変換は昔一度試したことがあったが、最近では結構いろいろなやり方があるようだ。
結局Adafruitのチュートリアルに従ったらうまくいった。初歩的な配線のミスに加えて、ADCの入力にPWMを入れて計測できるという勘違いをしていたこともあり、動かすのに昼過ぎまでかかった。結局ミーティングは来週に延期されたので結果オーライ。
さて午後はノズル加工の続きに取り組む。ラボに行くとみるとまだ学生は来ていなかった。しばらくすると学生が新しいメンバーを連れてやってきた。先輩メンバーが初期設定の合間を利用して新顔に機材の説明を行っている。新歓オリエンテーションという風情である。
本日は昨日送り速度が速すぎて失敗した突っ切りバイトでの加工を試みる。
途中まではうまく加工が進んだが、最後の切断時にツールがチャックに接触したため緊急停止した。クランプする部分の長さが足りなかったのが原因らしい。
対応策としてアルミの端材でスペーサーを作り、足の高さをかさ上げすることにした。
ラボには金曜日の午後にも関わらず学生がたくさん集まっている(逆に金曜日だから時間があるのかもしれない)。しかし推進チームのリーダーの学生や、他の主力メンバーはインターンのために不在である。JKUATでは約3ヶ月の外部でのインターンが卒業要件となっており、学部3年生の2月から5月までは企業などで実地研修を積むことになっている。インターン先は大学が斡旋してくれるわけではないので自力で見つける必要があり、学生たちは自分を受け入れてくれる会社を探し回るのであった。大学が指定しない代わりに基本的にはどの会社でインターンしても良いのだが、自分の専攻と関連する業務内容である必要がある。ケニアでは他のアフリカ諸国同様失業率が高く、特にメカトロニクスといった製造業に従事する関連企業は数が限られている。インターン先が見つからないためにプロジェクトに参加する時間があり、こちらとしては助かっているので、少し複雑な心境である。
そんなことを考えていると、一部の学生たちが次のような提案をもちかけてきた。このNakuja projectでインターンすることはできないか?と。工学部ではケニア宇宙機関が主催する超小型人工衛星の開発プロジェクトも走っているのだが、これに参加している彼らの友人たちはこのプロジェクト参加がインターンとしてみなされているとのことである。なるほど、同じ宇宙プロジェクトだし(これは関係ないか)、設計開発の経験という意味では下手をすると他のインターンより良い経験になるかもしれない(産業レベルのCNCがJKUATにはある)。彼らも受け入れ先が見つかって卒業要件を満たせることに加えて、自分としてもチーム体制を維持できるのはうれしい。学生たちは所属するメカトロニクス学科の学科長にかけあってみるというので、自分からも学科長に交渉してみると伝えておいた(学科長とは人工呼吸器のプロジェクトでも一緒に働いている)。面白いことになってきた。