インバータ動作試験/推進剤製造時の改善
開発中のN-2ロケットについて、今週の火曜日にイシオロでの打ち上げが計画されていたが、都合で延期となった。今後の流れとしては、KSAがイシオロで一度ロケハンを行い、その後打ち上げサイトの管理者が都合の良い日程をこちらに連絡してくるということになった。
本日は屋外で使う電源としてのインバーターが到着したので、電気系の実験室の技官のサポートを受け、動作確認を行った。
さて、その後事務所に戻ってしばらくしたところ、推進グループの学生から電話がかかってきた。いわく、推進剤を製造していたところ誤って点火してしまい、多量の煙がでたらしい。今すぐ行くと伝えて向かったところ、建物の外に避難している技官たちがいた。
急いで2階に駆け上がると、製造を行っていた4名ほどの学生たちがいた。事情を聞くと、燃焼室に注ぎ入れる際にこぼれた推進剤がヒーターに接触し、推進剤に点火してしまったとのことであった。怪我人も出火もなく、煙が発生しただけだったのは幸いであった。
その後チームで話し合い、今回の出来事を教訓にした対応を話し合った。その結果、以下の改善を実施することになった。
- 屋外での製造
- 製造前には工場長へ周知する
- 加熱容器の大型化(加熱中の漏れを防ぐ)
- 誘導ヒータの利用(発熱体をカバーする)
同僚の顧問教員からもコメントがあったが、今後液体ロケットエンジンの開発をすすめることから、さらに安全対策と安全意識の向上を徹底する必要がある。