N-1モータ燃焼試験(3rd trial)〜そして打ち上げへ

Nakuja Projectのインターンの学生たちも順調に活動を進め、3度目の燃焼試験に挑んだ。実際は前回の試験から2回ほど点火システムの以上で燃焼に至らない実験があった。

今回はKNSUを2つ(F87級、F92級)とKNDX(F63級, F65級)を2つチョイスし、推進剤を製造した。

結果としてはKNSUは完全燃焼したが、KNDXは燃焼開始に至らなかった。学生の意見では、前日に製造したためにKNDXは湿気を吸ってしまった可能性があるとのこと。

動画は以下。燃焼時の音からもかなり推力が上がっていることがわかる(学生がよろめいているのに注目)。学生が試験するのを後ろから見ていて、これはロケットが飛ぶのに十分な推力だろうと確信した。思わず一緒に立ち会っていたケニア人の同僚とも目配せする。

燃焼試験の結果を学生がブログにまとめてくれた。

https://nakujaproject.blogspot.com/2021/04/report-on-static-testing-done-on-16th.html

推力試験のRawデータはここに。

https://github.com/nakujaproject/N1-motor/tree/main/Tests/April%2016%2C%202021

ピーク推力51N、平均推力17.49Nとのこと。1月にKNSUの初回燃焼試験をしたときはピーク推力が70gf程度だったので、70倍以上も推力が増強されている。

さて、SRMが仕上がるにつれて打ち上げが現実的になってきたなと思っていたら、今日の午後にワッツアップグループでロケットの打ち上げをするからと連絡があって驚いた。自分が学生のスピード感についていけていないが(汗)非常に良いことだ。

アビオニクスベイを機体に格納
全備重量の計量
フィールドへ向かう
ケニアっぽい
雨季特有の雲
打ち上げの準備
点火システムを配線
ロケットを発射台に固定する
準備完了

打ち上げ前には緊張の一瞬が辺りを包む。

飛んだ、、、が機体はすぐに空中でバランスを崩して墜落。しかし飛んだことには変わりはない。本当に飛ぶんだという純粋な驚きと、遂にここまで来たかという感慨にしばらくひたっていた。

後でスロー再生してみた動画が以下。

離陸直後に機体がロールしていることと、迎角が急激に増大していることがわかる。機体自体の安定性および発射台(特にレール)の改良が必要だと思われる。今後は機体の姿勢の安定化に取り組んでいく。

21. 4月 2021
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