N-2ロケットの打ち上げ
ついにこの日がやってきた。開発したN-2ロケットの打ち上げ本番である。
準備は前日夜遅くまで続き、作業していた建物を出たときには時計は午後8時を回っていた。
今回はN-2ロケットとして3つのロケットを打ち上げた。それぞれTana, Galana, Perkerraという名前がついている。これらはケニアの川の名前から命名された。
今回の打ち上げの良かった点を以下に挙げる。
- KSAと協力して3機のN-2ロケットを打ち上げることができた
- 固体ロケットモータがうまく作動した。特に、現地で燃焼室の縁をハンマーで曲げるテクニックを現場で発見できたことは良かった。
- テレメトリによりセンサデータとカメラ画像を地上局にダウンリンクできた
- 現場にてESP32のリセット問題が発生したが、電装班によってトラブルシュートできた
- 加工品(クリムゾンパウダー)が作動し、パラシュートが放出された
- 打ち上げ手順を作成し、それに従って打ち上げを行った
- Perkerraが安定して飛行し、最大高度を達成することができた
- 機体はトラブルなく飛行することができた
一方で、改善点は以下である。
- 組織的問題。開発スケジュールの遅れと各チームのタコツボ化による調整不足。
- 前日にすべてを終わらせようとする開発マネジメントの弱さ
- パラシュートが放出されたが展開されなかった問題。パラシュートの優先度を挙げて向き合う必要がある。
- 機体のサブコンポーネントの完全な再設計。設計していない穴を最後に開けて調整するなどの即興ものづくりから脱却する。ローンチラグの場所を設計していなかったせいで、直前でカナードを破壊した問題。
- フライトコンピュータに外部記憶装置を設置し、テレメトリ以外の方法でフライトログを取得する。
- 発射台の改善。
来年の1月から始まるインターンでは、組織的な問題の改善を最重要に取り組んでいく。