磁石をゲット in ココンペ


アクラから戻り、タコラディでの生活が再び始まった。
今日は夏休みが終わって新学期が始まることもあり、学校の中が賑やかだ。

アイザックと自分は穴あけとネジきりの加工を、スティーブン、アブー、ダグラスの組は街に行って磁石を集めることにした。

さて、機械科で旋盤加工を行なっていると、休み時間中の生徒たちが集まってきた。


機械科の学生が集まってきた

当初はシャフトにM5の穴を貫通させようとしていたが、メンサ先生にドリルが短いから貫通は不可能だと言われたので、両端にM5の穴を空けることにした。
穴あけの加工は1時間30分程度で終了、次はネジきりだ、とメンサ先生にタップを借りに行くも、さっき銀行に出かけて不在とのことなので、ラボに戻って先生の帰りを待つことにする。

ラボに戻ると久しぶりにヘンリーがいたので、ボートを完成させようという話をした。
Arduino+XBeeの連携テストは終わっているので、あとはAVRにブートローダーを書き込むテストと、ATmega328Pが単体で動作するかどうかのチェックがある。
高野君に買ってきてもらったAtmegaにブートローダーを書き込むと、成功だ。次はAVR単体で動作するかを確認していると、Arduinoとしての動作には外部発振子を使わないといけないことを思い出す。16MHzが必要だが、持っていない。町に買いに行く事が必要だと思っていると、アイザックがメンサ先生が帰ってきたようだから工房に戻ろうと伝えてきた。

工房でメンサ先生に出会い、M6のタップを貸してくださいと頼むと、M6だけ見当たらないといって探しに行ってくれた。まさか工具までも欠番があるのは考えられないだろうと気長に待っていると、アイザック先生が話しかけてきた。
今、TTIに所属する先生の名簿を作っているそうだ。
ほかにも、今までに受講した講習会の修了証や、卒業証明書などを見せてくれた。
アイザック先生は今はICTラボで教えているが、大学はタコラディのポリテクで、専攻は土木工学のようだ。
(ちなみにスティーブンも土木出身とのこと)
建設関係の会社で働いていたが、IT(OSやハードウェア)のスキルを身に着けてこのTTIに着任されたとのこと。
目下、電気・電子関連の勉強も進めているそうだ。これには感心する。
また、オランダの企業の機械・電気技術の講習会の修了証を見せてくれ、これは旋盤などのTTIのすべての工作機械を提供してくれた会社がここで開いてくれたワークショップのものなんだ、と教えてくれた。
ここで仰天したのが、このオランダの会社はTTIに機材を無料で提供し、工房の拡張までしてくれたそうだ(なんという!)
こういう支援はJICAからも頂いていて、とアイザック先生が続ける。
JICAの支援により、ICTラボにPCを導入したこともあるとのことだ。

さて、アイザック先生と話し込んでいるとどうやらM6のタップが見つかったようなので、ラボに戻ってネジきりだ。


タップでシャフトにネジを切る

さて、ネジを切っていると磁石買い出し組が戻ってきた。
手に入った?と聞くと、70個以上手に入ったという!しかも値段も50ペソ、やはりタコラディに戻ってきて正解だった。
しかし一行はくたびれた様子だ。町の中心部にあるPCの店ではなくココンペのスクラップ屋で探したところ、家に大量にあるという人がいたのでその人の家についていったそうだ。するとTTIからココンペぐらいまでの距離(4kmくらい?)を歩いたとのこと。お疲れ様である。



大量のネオジム磁石

このネオジム磁石をプライヤとマイナスドライバーを使って取り出していく。



磁石を金属の部材から外す

取り出した磁石をまとめると、いささか少ないようにも思える。
スティーブンはこの3倍は必要じゃないか、というがアブーはこの2倍でいいだろうと言う。
自分も正直なところ、適切な数はわからない。発電機の回転数にも依存するからだ。
多いほうがいいことは間違いないが、まあ現実的にはこの2倍くらいを集めるのに留めるのが妥当な気はする。

磁石を撮り終わると昼ごはんを食べに外にでる。時間は16時を過ぎたところだ。


ノンアルコール飲料 Malta

ノンアルコールの麦芽飲料ということだが、個人的にはコーンフレークの香りがする、普通にいける飲み物だった。



ガーナの現地食Red-Red

こないだケープコーストで食べたRed-Redはバナナの甘味とケチャップで和えたビーンズの塩辛さのバランスが絶妙だったのだが、この店ではまあまあというところだった。もう一度あの味に出会いたい。

ArduinoからAVRを取り出して単独動作させるためにはクリスタル発振子が必要なので町に買いに出た。16MHzのクリスタルが1個1セディ。10個購入した。
ラボに帰って試してみると、うまく動作しない。調べていると、クリスタル発振子につけるセラミックコンデンサの値には制限があるようだ。調べると、Arduinoの場合22pFとなっているので、これを再び町に買いに行かないといけない。しまった、ちゃんと調べていけば良かった。

19時半頃ラボをでると、スティーブンとアブーが草むらに座って話し込んでいる。何かあったの?と尋ねると、いや、大丈夫だよ、とアブー。大したことでなければいいんだけど。

19. 9月 2012
Categories: FabLab | Tags: , , | Leave a comment

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