計画変更と遠隔会議

朝は早起きするも、何となく体の疲れを感じる。
少し遅めの9:30頃にラボに着くと、生徒たちは結構集まっていた。さて、昨日の続きで3Dプリンタを組み立てる。

順調に作業を進めるも、台座を支える樹脂部品が2つ見当たらないとの指摘を受けた。今テッドに該当部品のSTLファイルがあるか聞いてみるから、Modelaで作るか、あるいはアクリル板で作れるように再設計することにして先に進もう、と伝える。しかし電装部品の組み立てに差し掛かった時、ステッピングモータのドライバ基板4つが無いと言われてしまう。これは困った。ドライバICはガーナでは手に入らないので輸入するしかないのだ。テッドにモータードライバの件を伝えると、今多忙とのことでPrusaキットを購入した先のセガを紹介してくれた。彼に現状を伝えると、パーツはeBayで買えるだろと言われてしまって困ったが(ガーナへの配送は出品者次第なので)、最初から欠品していた旨を伝えると送ってもらえることになった。到着まで1週間、2週間くらいかかるだろうか。組み立てワークショップは当初の計画を変更して、部品到着まで先送りになった。

正午が近づくとアブーからメッセージが入る。例のソーラーオーブンのプロジェクトの会議を始めたいけど準備はどう?と聞かれる。ミネソタは朝6時、早起きしてガーナにつないでくれた。ほどなくしてスティーブンがエマニュエル先生を連れてきてこちらも準備完了だ。
最初ハングアウトでつなぐと、アブーの画像は来るが、声が聞こえない。ダグラスがスカイプを使えというので切り替えてみる。アブーの声が聞こえてきた。ダグラスが”Small boy!”とアブーに呼びかけると、アブーが”Great!”と呼応した。言葉で言い表せないけど、なにか感動的な瞬間だった。

ほとんどの後輩たちはアブーを初めて見るようで、まずは自己紹介からだ。大先輩を前に、さっきまでのお調子は影を潜めて大人しく自己紹介を始める。ガーナとはいえ、かなりクリアに画像と音声が入ってくるものだなあ。
スカイプ会議の結果、このプロジェクトは1年がかりで進めていくこと、はじめの3ヶ月はフィールドワークとプロトタイピングで仕様を固めていくこと、などが話し合われた。

アブーとのミーティングが終わった後はスティーブンがチーム分けを行なう。1チーム2、3人の小数グループだが、これはフィールドワークにおいて動きやすい行動単位ということだろう。自分のチームだけ女の子がいないんですけど、と主張した男の子は面白かった。
さて、一息ついて、もしかして欠けていた部品が家にないかしらと家に戻ると、疲れが押し寄せてきてベッドに横になって昼寝をした。

睡眠時間は長く取っているはずだけど、逃げ場のない暑さによる発汗のせいだろうか、どれだけ寝ても疲れがたまっている感覚がある。
1時間ほど寝て昼ごはんを食べに行き、ファブラボに戻るとラボはもう閉まっていた。荷物が中にあるんだけどなあとスティーブンに電話しようとすると、近くにいた先生が、スティーブンが自分の荷物を持って出てくれたことを教えてくれた。家に戻るとスティーブンが出てきて荷物を手渡してくれる。スティーブンの家は自分の家の真上で、また何かあったらいつでも家に来てくれという。スティーブンの家は2家族でシェアしてるそうで、広かった。そういえば、ここ2日間水が出ないんだけど、スティーブンに尋ねると、どうやら停電の影響で水道会社のポンプが動いておらず、個々の建物全体に水が来ていないらしい。水がなくなったなら、自分のところで貯めてるのを貸してあげるよ、と満タンのポリタンクを自分の部屋まで持ってきてくれた。40lくらい入りそうなポリタンクからバケツに水を移しながら、毎日が震災後みたいだなあと思いを馳せるのであった。

17. 5月 2014
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