N-1ロケット打ち上げに挑戦
本日は固体ロケットモータ(SRM)の燃焼試験とN-1ロケットの打ち上げが予定されている。
ものづくり工房から運動場に移動して実験を実施する。
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燃焼試験の結果から、燃焼室圧力は前回の破壊時に比べて十分下がっていることが確認できる。メンバーたちは一度ものづくり工房に戻って実験結果を解析し、エンジンを機体にとりつけたのち、運動場に戻ってくることになった。
工房に戻ると、塗装を終えた機体の組み立てを学生たちが行っていた。
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先程の試験結果より、到達予想高度は60m程度と計算された。余裕を持って許容限界の120m以下であるので、打ち上げはGOサインとなった。あらためて運動場に集結し、打ち上げに向けた準備を開始する。今回は観客も10名程度集まっていた。
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打ち上げ手順にしたがって、打ち上げ責任者の学生が指揮をとる。
どうやら点火しない様子である。しばらく待ってから発射台の状況を確認をすると、点火装置が動作不良を起こしているようだった。点火装置を別のものに交換し、再度打ち上げに挑戦する。
白煙が上がったものの、ロケットは発射台から動かない。学生たちが状況の確認に向かった。
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発射台の周りで議論している学生たちに状況をたずねると、ノズルから噴出した高温のガスが安定翼を融かしてしまい、ロケットが発射台にくっついたために離陸できなかったと教えてくれた。次の打ち上げでは発射台と機体の間にクリアランスを設け、燃焼ガスによる温度上昇を防ぐことにした。
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本日中の修正は難しいので、月曜日に改めて打ち上げに臨むことに。打ち上げの見学に来てくれた工学部長が最後に学生たちを激励してくれた。「次のイーロン・マスクを目指せ」とのありがたいお言葉をいただき、学生たちは来週の再挑戦に向けて修正を行うことになる。
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