試作のインクリメンタルな改善

同僚と話していて、コロナ対策で設置した手洗いスタンドが機能していないという話を聞いた。このスタンドは工学部のワークショップで作られたものであり、学内数カ所に設置されている。

コロナ対策で作られた手洗いスタンド

大学にはこのように技官が作った製品(大部分は試作)が多く見られるが、残念ながら動いていないものが多い。設計や製造に起因する様々な点がその原因だが、改善すべきは試作を改善する意志が足りない点だと思われる。いわゆるソフトウェア開発では一般的なインクリメンタル(漸次的)な改善が施されていない。

人工呼吸器のプロジェクトは第1次試作の改善から話が始まっていることを考えると、現地の教員と技官に改善のマインドがないわけではない。ただし人工呼吸器の開発では、部品調達に時間がかかることが足かせとなって、改善の設計が遅々として進まないという問題があった。まとめると、1)そもそも改善を前提として試作を行うこと、2)設計を迅速に行うこと、3)部材の調達を改善すること(現地で入手可能な部品などの活用)などが今後の課題として考えられるだろうか。これらは前から考え続けてきたことではある。

16. February 2021
Categories: JKUAT/PAUSTI | Leave a comment

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