大学周辺のフィールドワーク

先週日曜に同僚の先生から連絡があり、工学部で検討している廃棄物処理の研究に関連しそうだということで、大学周辺の地域の廃水処理の状況を見学させてもらえることになった。

大学の構内で過ごしていると全く意識していなかったのだが、ケニアは上下水道の普及率が低く、大学周辺(ジュジャ)の住宅地でも下水道は整備されていない。幹線道路のティカロードには下水管が来ているのだが、内側に入った村とは接続されておらず、家庭からの排水は垂れ流しになっている。アフリカならさもありなんと思うかもしれないが、いつも生活している隣接地域でこの状態というのは正直驚きである。下水設備につながっている大学とは状況が異なることを知らなかったため、また一つケニアの現実を学ぶ機会になった。

キャンパスは広く学内の外に出るのも時間がかかるので、車で移動
フェンスの向こう側が大学の敷地。見えるのは学内に支店を持つ銀行。
ゴミが側溝に捨てられている
近隣の地域(ガショロロ)の住宅地に伸びる路地
下水道が整備されていないため、各家庭で排水管を自作している
土壌が黒綿土(Black cotton)のため、水はけが悪く氾濫の原因になる。現に今日は快晴だが、水がたまっている。

その後は案内してもらった教員の実家にお邪魔させてもらった。自作の水タンク、養鶏や家庭菜園の様子など、こちらも学ぶことが多かった。グリーンメイズとサトウキビ、あとお茶をごちそうになり、とれたての卵をおみやげに頂いた。サトウキビとメイズは事務所スタッフにおすそ分けした。

見学に同行した教員の両親の家。ここで生まれ育ったとのこと。
ダルグの浄水場から水が来ているという上水パイプ。建設工事の影響で水が遮断されることもあるとか。
雨水を溜めるタンク。塩素を入れて殺菌して使っている。水不足の際は近隣の家庭に無料で供給もしているとのこと。
コロナの影響で家の外にトイレを作ることにしたらしい
家庭菜園(カボチャ)
家庭菜園(マンゴー)
家庭菜園(パパイヤ)

18. February 2021
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Turn! Turn! Turn!

The Byrds – Turn! Turn! Turn!

旋盤加工の日々が続いている。まずは汎用旋盤でチャンバーの加工が完了した。

完成したチャンバー。アルミは軟鋼に比べて圧倒的に軽い。

ノズルはCNC旋盤で加工する。

ツールの原点設定
軽量化のために径を落とす
技官がCNC用に改造した突っ切りバイト

今日も学生たちが朝から頑張っていたが、タイムアップ。作業は明日に持ち越すことに。

16. February 2021
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CNCのhuman machine interface

今日も今日とて二手にわかれて旋盤加工。二人は工房の汎用旋盤でチャンバーを加工、残りはiPICでCNC旋盤を使ってノズルとチャンバーヘッドの加工。

iPICのCNC旋盤はハードウェアは良いのだが、ソフトウェアに難点がある。自分も学生も毎回使い方を忘れるのは、さすがに構造的な問題があると言わざるを得ない。

また真っ先に改善できると思われるのが、CNCのジョグである。なんとキーボードを使って操作を行っている。これはさすがにひどいので、取り急ぎコントローラを作ってみようと思った。

CNCのジョグをキーボードで行っている

ジョグを行うコントローラのアイディアだが、USBのHID機能を持つArduino(Leonardoとか)を使うとキーボードをエミュレートしたデバイスを作ることができる。たとえば昔こういうのを作ったことがある。

プッシュボタンを押すとWebcamでの映像の録画が始まるガジェット

試しにArduino Dueでキーボードデバイスを作ってみたらCNCが動かせた。

Arduino Dueとタクトスイッチで作るキーボードエミュレータ

あとはPCB基板と3Dプリンタでケースを作ろうか、と思ったところで気づいたのだが、PS3コントローラを使えばもっと簡単である。持ち去られないように注意は必要だが。

16. February 2021
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試作のインクリメンタルな改善

同僚と話していて、コロナ対策で設置した手洗いスタンドが機能していないという話を聞いた。このスタンドは工学部のワークショップで作られたものであり、学内数カ所に設置されている。

コロナ対策で作られた手洗いスタンド

大学にはこのように技官が作った製品(大部分は試作)が多く見られるが、残念ながら動いていないものが多い。設計や製造に起因する様々な点がその原因だが、改善すべきは試作を改善する意志が足りない点だと思われる。いわゆるソフトウェア開発では一般的なインクリメンタル(漸次的)な改善が施されていない。

人工呼吸器のプロジェクトは第1次試作の改善から話が始まっていることを考えると、現地の教員と技官に改善のマインドがないわけではない。ただし人工呼吸器の開発では、部品調達に時間がかかることが足かせとなって、改善の設計が遅々として進まないという問題があった。まとめると、1)そもそも改善を前提として試作を行うこと、2)設計を迅速に行うこと、3)部材の調達を改善すること(現地で入手可能な部品などの活用)などが今後の課題として考えられるだろうか。これらは前から考え続けてきたことではある。

16. February 2021
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家庭菜園への道

ケニアに来てやろうと思っていたことの一つが家で植物を栽培すること。しかしいくつかの問題があり、挫折していた。

第一の挫折は観葉植物を部屋の中に置けなかったこと。プランターの中の土にアリが巣を作って部屋の中にアリが大発生したため、外に置くことにした。その際にプランターをひっくり返してアリを一掃するために根を洗ったため根腐れを起こし、観葉植物を失うという失敗も経験した。

第二の挫折は庭にも植物を置けなかったこと。観葉植物は実は序章で、本当は野菜を庭で育てたかった。そのため日本のホームセンターで種を買ってきていたものの(*1)、ケニアに雨季が訪れると庭でナメクジの大発生に遭遇し、野菜を育てるのはやめようという結論になった(*2)。

※1. あとから知ったけどケニアでも種がスーパーで売っているので持ってくる必要はなかった。なので持ってきた種は植えていない。
※2. ケニアのナメクジはでかくてビビる

そうして時は経ったのだが、JKUATでもイチゴの栽培の指導をしていただいているイチゴハカセのYoutubeを数日前に偶然発見した。このYoutubeチャンネルのビジョンは家庭菜園を諦める人をゼロにするのが目標(!)ということで、せっかく家にスペースもあるのだから、これはやはりやらないといけないと一年発起したという経緯である。

いちごハカセのyoutube

ということで家庭菜園を開始したいと思うので、JKUATの同僚に相談してみようと思っている。思いつくところから色々実験してみたい。

ニンジンの実験(Day1)

14. February 2021
Categories: 日常, 農業 | Leave a comment

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