指導人数の壁

インターンを希望している学生たちだが、7名は少し多すぎるというフィードバックをもらった。確かに一人の教員でハンドルするには少し手に余る。インターンを希望した学生たちには希望をもたせて悪かったが、スクリーニングのために提案書を提出するように伝えた。ただ一方で、他の教員との共同指導体制を構築できれば、さらに学生を収容できる余地も残っているという。明日同僚の先生に相談してみよう。

午後には授業で教えていた大学院生から久しぶりに連絡があった。研究のプロポーザルが添付されており、指導を希望しているとのこと。こちらも明日打ち合わせをすることに。

23. February 2021
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遂にノズルが完成

今日は朝から撮影クルーが大学に来た。事務所で自分もインタビューを受けたあと、ものづくりセンターを案内した。人工呼吸器の開発やデジタルファブリケーションの利活用の様子、また大学院生の研究風景などを取材してもらった。

人工呼吸器の説明中
研究をしている大学院生
ラピッドプロトタイピング室での技官による説明

その後学長のインタビューを撮影し、撮影クルーは次の目的地のムウェアへと旅立っていった。ムウェアの次はモンバサに行くとのことで、一大撮影ツアーである。ちなみに映像制作会社の社長は気さくで良い人だった。待ち時間に世間話をしていたところ、彼はその昔協力隊でケニアに来ていた日本人の彼女との結婚を考えていたが、その夢は実現しなかったとのこと。いろいろなドラマがあるのだなあ。

撮影が終わると既に昼過ぎになっていた。午後はラボに行って学生たちと作業の続き。ノズルは完成に近づき、機体チームも設計したモデルロケットを3Dプリンタで出力していた。

3Dプリンタでの出力
ノーズコーン
CNC旋盤での最終加工
左:ノズル、右:燃焼室
燃焼室とノズルを結合した様子
ラボで作業に励む学生たち

1週間以上に渡る加工の末、ノズルの製造を無事に終えられたのは素晴らしい。次に加工する際は、今回得られた教訓を生かして、最初から最後まで通しで加工できることを期待する。

その後もラボにいると、学生2人に声をかけられた。メカトロの学科長と話したところ、インターンは可能であるとの返答をもらったとのことである。これを機会にプロジェクトをさらに進めたいところである。

23. February 2021
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ナイロビのチャイナタウン

チャイナタウンというほどのものではないが、中華食材店や食堂が10個くらい軒を連ねる場所がハーリンガムにある。知り合いの間では結構有名らしいが、初めて行ってみた。

これと同じ味と思われる日清のカップヌードルを食べたが、店内に立ち込める八角のフレーバーだった。
火鍋用スープ(ペースト)。辛そうでうまそう。
子供用に辛くないのもセレクト。
これも火鍋用ペースト。紅99という名前がかっこいい。
おつまみも買ってみた
臭豆腐。見た目がすごい。
火鍋用の鍋
まな板がずらり。ここで機材を揃えれば中華食堂でも開けそう。
蒸し器。金属の見た目は外側だけで、実は軽い。

中華食材店のあとは精肉・青果店で野菜を購入。魚も水槽に泳いでいた。

精肉店をあとにすると、目の前に食堂があった。知り合いがチャイナタウンのうどんが美味しいといっていたのを思い出したので、ここで昼飯を食べることにした。店に入ると、出迎えてくれた中国人夫婦には中国語しか通じない。面mianはあるかと聞いてみたら、没有meiyouと言われた。代わりに湯tangはあるというので見せてもらうと、豆乳が入っていた。奥さんは豆乳だけでも良かったみたいだが、自分は麺(うどん)を食べることに執着があったので、別の店をあたってみますと食堂を後にした。敷地内をぐるっと回って他の店を探すが、他のどの食堂もシャッターが降りている。時間が少し昼前で早かったか、あるいはコロナで営業を中断しているのか。踵を返してもとの店にチェックイン。よくわからないままに指差しで注文すると、温かい豆乳(砂糖を入れる)、油条(揚げパン)、あと葱花餅とか言う名前のニラを挟んだパンが食卓に並んだ。どれも初めて食べるものであり、中国語しか通じないこともあいまって、中国の田舎を旅行している気分になった。食堂のご夫妻も愛想のいい人たちである。またコロナが落ち着いたら、中国を旅行してみたいと思うのであった。

豆乳と油条

20. February 2021
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ナクジャ・インターン?

午前に人工呼吸器のミーティングが入ることになり、ラズパイのAD変換だけは実装しとこうと思ってプログラミングに精を出す。ラズパイでのAD変換は昔一度試したことがあったが、最近では結構いろいろなやり方があるようだ。

結局Adafruitのチュートリアルに従ったらうまくいった。初歩的な配線のミスに加えて、ADCの入力にPWMを入れて計測できるという勘違いをしていたこともあり、動かすのに昼過ぎまでかかった。結局ミーティングは来週に延期されたので結果オーライ。

AD変換の確認ができた。

さて午後はノズル加工の続きに取り組む。ラボに行くとみるとまだ学生は来ていなかった。しばらくすると学生が新しいメンバーを連れてやってきた。先輩メンバーが初期設定の合間を利用して新顔に機材の説明を行っている。新歓オリエンテーションという風情である。

なかなか説明がうまい眼鏡の彼。新歓担当に決定。

本日は昨日送り速度が速すぎて失敗した突っ切りバイトでの加工を試みる。

ツールをとりつけるためのスペーサーを加工
ノズル側面の肉を削る(刃を当てている部分)
突っ切りバイトでの加工
加工を見守る学生たち

途中まではうまく加工が進んだが、最後の切断時にツールがチャックに接触したため緊急停止した。クランプする部分の長さが足りなかったのが原因らしい。

説明の模式図
ツールに過負荷がかかったためホルダーから脱落している。

対応策としてアルミの端材でスペーサーを作り、足の高さをかさ上げすることにした。

端材でスペーサーを作る

ラボには金曜日の午後にも関わらず学生がたくさん集まっている(逆に金曜日だから時間があるのかもしれない)。しかし推進チームのリーダーの学生や、他の主力メンバーはインターンのために不在である。JKUATでは約3ヶ月の外部でのインターンが卒業要件となっており、学部3年生の2月から5月までは企業などで実地研修を積むことになっている。インターン先は大学が斡旋してくれるわけではないので自力で見つける必要があり、学生たちは自分を受け入れてくれる会社を探し回るのであった。大学が指定しない代わりに基本的にはどの会社でインターンしても良いのだが、自分の専攻と関連する業務内容である必要がある。ケニアでは他のアフリカ諸国同様失業率が高く、特にメカトロニクスといった製造業に従事する関連企業は数が限られている。インターン先が見つからないためにプロジェクトに参加する時間があり、こちらとしては助かっているので、少し複雑な心境である。

そんなことを考えていると、一部の学生たちが次のような提案をもちかけてきた。このNakuja projectでインターンすることはできないか?と。工学部ではケニア宇宙機関が主催する超小型人工衛星の開発プロジェクトも走っているのだが、これに参加している彼らの友人たちはこのプロジェクト参加がインターンとしてみなされているとのことである。なるほど、同じ宇宙プロジェクトだし(これは関係ないか)、設計開発の経験という意味では下手をすると他のインターンより良い経験になるかもしれない(産業レベルのCNCがJKUATにはある)。彼らも受け入れ先が見つかって卒業要件を満たせることに加えて、自分としてもチーム体制を維持できるのはうれしい。学生たちは所属するメカトロニクス学科の学科長にかけあってみるというので、自分からも学科長に交渉してみると伝えておいた(学科長とは人工呼吸器のプロジェクトでも一緒に働いている)。面白いことになってきた。


金曜の午後にも関わらずにぎやかである
チャンバーとノズルの結合の様子。はめあいの調整が必要。

20. February 2021
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旋削の輝き

今週ずっと取り組んでいるSRMのアルミケース加工だが、ノズルのCNC旋盤による旋削が佳境を迎えている。昨日は10mmのドリルがワークをかじってしまい、作業が今日に持ち越しとなった。

ドリルが刺さった(最後の場面)
ドリルにワークがくっついている
板金ワークショップで長いドリルを借りてきた
作業の再開

ドリルの交換によってうまくいくかと思いきや、またもや問題が発生。加工前には必ずツールのオフセット調整(原点設定)が必要だが、すでに大きな径の穴が空いているワーク対して目視による設定を行ったため、どうしても誤差が発生してしまう。長い距離を一気に貫通しようとしたところ、またもやワークをかじってしまって緊急停止となった。穴の長さを短くして再挑戦。

穴の長さを短めに変更
中ぐりバイトによる加工
ノズル(燃焼室側)の壁面。美しい。

CNCでの斜面の加工は初めての経験で、加工品をみたときはその出来栄えに感激した。

あとは突っ切りバイトで切断し、ひっくり返して反対側を中ぐり加工する。送りが早すぎてワークが落下してしまった。本日はここで時間切れ。明日には完成できることを期待する。

19. February 2021
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