Tag Archives for 渦電流分離器
ゆっくりと過ごす日曜日
小旅行を終えた今日は完全休養日。 ちなみに昨日の深夜に帰宅して発見したのだが、部屋の電気のスイッチがつかなくなる理由は、アリが巣を作っているからだと判明した。 アリがパソコンを壊す! – フィリピンから見た日本 スイッチをONにするとジジジ…とショートしているような音がする。しばらくすると音が止んで電灯が点くようになるので、アリの巣を焼いているのだろう。 スイッチに侵入するアリの行列
ソドムとゴモラ
起床はAM5:30。久しぶりの早起きだが、胸の高鳴りもあって気持ちの良い目覚め。 今日はガーナに滞在している高野君と会う約束がある。彼はガーナにおける太陽発電に関する調査に来ており、電力会社の方の所でお世話になっているそうだ。彼にはガーナでは手に入らないパーツを秋葉原で買ってきてもらうよう頼みごとをしており、その受渡しを今朝行うことにしていた。
やって来ました旋盤加工 / いざアクラへ
朝家の近くの道を歩いていると、エスタという女性に声をかけられた。TTIの先生のようで、日本人が来ているって聞いてたけど挨拶してなくって、と話しかけてくれる。 また、今日はファブラボ鎌倉とのスカイプを予定していたが、都合により次回に持ち越すことになった。 さて、今日はついに旋盤での加工が待っている。
設計変更の末に
朝学校を通ると生徒たちが外に集まっている。朝礼をしており、校長先生が二階席からスピーチをされていた。 校長先生の朝礼 話している内容はよくわからなかったが生徒たちは時折盛り上がっている。二階席から話すというのが面白かった。
みんなは映画好き
今日は残っている加工と組み上げ作業を粛々と進める。 まずは昨日片面しか取り付けなかったアルミニウム板を取り付けていく。 裏面に釘を打っていく そして次は機械加工に関する寸法を確認する。今日の作業はベアリングを保持する板の穴あけ、旋盤によるシャフトの切削、そして追加のアルミニウム板のスロット加工だ。 ココンペで購入した鉄シャフト 機械科の工房を訪れ、本日の加工について説明する。シャフトを加工したいんですというと径はいくら?と聞かれたので、思わずアブーがM11.5です、と答える。先生は少し眉をひそめて、今なんて言った?と聞き返す。ちなみにM11.5という規格はない。みんなで顔を見合わせて笑うとアブーも間違いに気づいたようで、測ってみたら11.5だったんです、とにかくこのベアリングにはまれば良いのですがと言ってベアリングを差し出した。これは内径12だろうと言ってスケールを取り出して測ってくれた結果、ベアリングの内径は12、シャフトの外形もΦ12という事がわかった。 径が判明したので、ではこれを旋盤で削りたいのですが、と買ってきたシャフトを差し出すと、また先生の顔が曇る。そしてこれは何の材料だ?、と尋ねられる。詳しい材料は分からないが、高炭素鋼でないことは確かだ。高炭素鋼が切れなかったので、切れる素材のものに変えましたと答えると、これは亜鉛メッキ鋼(Galvanized steel)だろうと指摘された。さらにΦ12なんて店で普通に手に入るだろう、とたたみかけられる。ココンペではこれしか手に入りませんでしたと言うと、学校の販売所でも売ってるからそこで買ってきて持って来なさいと言われてしまった。 学校の販売所で購入するにはまたエマニュエル先生のサイン入りの要望書が必要なようだ。この手続きの煩雑さには辟易としてしまう。要望書をスティーブンに作ってもらって先生のサインを得るも、今日は販売所が開いていないとのことで明日以降の調達となった。この後に及んでスケジュールの変更は勘弁して欲しいが、仕方がない。 さて、木工パーツの穴あけだ。ベアリングを保持するためにきつめのΦ20とΦ27のドリルを探すがΦ27は見つからず、Φ26を使うことにした。やはりアイザックの穴あけは安定感がある。 板への穴あけ 穴あけの終わったパーツ 穴あけの加工が終わり、ラボに戻ると組み上げ作業だ。 ベアリングを埋め込んだところ スクリューで仮組み立て 仮組み立てを終えたところで、今日の作業はひとまず終了となった。 さて、みんなは奥のパソコンの周りに集まって休憩している。パソコンのモニターで映画を見ているのだ。アイザックを初めとして、ファブラボの皆は映画好きだ。映画はおそらくダウンロードしたものだろう。今日はアベンジャーズで盛り上がっている。後ろから加わって見ていると、スティーブンはこの映画を一度見たようでいちいちシーンについて解説している。面白いことに、ネタバレしないでくれ、とか静かに見せてくれとは誰も言わない。一番盛り上がっていたのはハルクの登場するシーンだ。ハルクだけ異常に強い設定なので、ハルク強すぎだろと大爆笑している。ちなみにサウンドカードからスピーカーへの出力はできないようで、音が聞こえるのはヘッドホンをしているダニエルだけだ。それが理由なのか、スティーブンが勝手にセリフを入れていて面白い。脚本が若干変わっている。一つのモニターに10人くらいで集まって見るのは3丁目の夕日のような光景である。そういえばインドのクリケット中継はこんな感じで見ていたなあと思い出す。昔の大相撲の街頭テレビ中継もこんな感じだったのだろう。 映画が一段落すると、プーリーの諸元の計算について話し合う。原動機の回転数を2000rpmで仮定して角速度を計算し、プーリーのギア比を変えてベルトコンベアの速度を計算する。ベルトコンベアは5[cm/sec]を超えないように設計するとすると、減速比は少なくとも100以上必要だ。100はあまりに大きいのでもう一段プーリーを増やすことにする。こうなると追加のパーツ(支持プレート、シャフト、ベアリング)が必要だが止むを得ない。しかし、2段にしたところで状況は劇的に変化したわけではない。試しに1:13、1:13の2段を仮定し、第一段プーリーの最小外径で計算すると、2段目と最終段のプーリーが40cmとなった。思わず”It’s massive.”と肩をすくめる。 ところでプーリーの調達についてだが、これもココンペで購入することとなりそうだ。昨日の経験から判明しているが、ココンペでは決まったサイズが手に入るわけではない。「手に入るもの」が「手に入る」、つまりは、Just go and seeなのだ。 おそらく径が40cmのプーリーというのは非現実的なので、詳細な計算はあきらめて現地で手に入る最大のプーリーを探し、その径から減速比とステージングの構成を逆計算しようということになった。うん、これぞ自分が想定していた材料から構造が決まっていくエンジニアリングだ。 さて、今日も18:30から計画停電だ。停電は最近は1日おきに行われるようだ。なんでタコラディは石油が取れるのに停電するの?とスティーブンに聞いてみると、「タコラディで取れる石油は火力発電所に不向きとか?いや、自分も理由はよく分からない。ただ一つ言えることは、タコラディは停電するということだ」と言っていた。